交遊費の意味とはなんなのか
大体毎月これくらい使うだろうということを考えてみたものが「予算」です。それは仕事上の「予算」と同じです。ただ、仕事では「売上」の予算、それに対して使用してもいい「予算」というものがあります。
生活上の「売上」、つまり「収入」は毎月さほど変わりません。営業職などでインセンティブがついているような人であれば、その月売っただけのインセンティブを得ることができているかもしれません。頑張れば頑張っただけ稼ぐことができるというものです。そのような仕事についていると、日々の業務にも張りが出るもので、「がんばろう」という気持ちにもなるでしょう。ただ、一般職などインセンティブがつかないような職種では「できるだけ楽に稼ごう」とすることが多いようで、できるだけ効率的に自分の仕事を終わらせようとするものです。それが全体の効率化につながったり、ワークライフバランスが整ったりする要因になるもので、会社や職場というものは良いバランスが整っているといってもいいのではないでしょうか。
そのようにして稼いだ月々限りある資産を、私たちは自分の生活のために配分するものです。配分したものをその通りに使おうとするのはとても難しいもので、その要因として「交遊費」というものがあります。それは会社の飲み会、友達との食事、合コンなど、予定していなかったけれども発生してしまう「遊ぶ」ためのお金です。遊ぶためのお金はある程度の余裕を持って設定していても、ついつい誘いに乗ってしまうということも発生するため、本当に「読めない」ものなのです。
社会人になって痛感した人も多いと思うのですが、「断りきれない誘い」というものがあるものです。上司の誘い、同僚の誘い、歓送迎会など、参加しなければ「不義」になってしまうような飲み会というものが多々あります。しかもしれは明確なラインがなく、人によっても価値観が違うものです。
昨今ではそのような読めない飲み会を「避ける」という傾向も多々あります。飲み会を避けることで余計な出費を回避しようというものです。それ特に若い世代に多く、「不義」とも感じないという風潮です。ある意味リベラルで、ある意味付き合いが悪い人が増えてきているのです。
たしかに突発的な飲み会はそれ自体が予測できるようなものではなく、仕事の付き合い上やむを得ない場合もあるでしょう。それに対して出し惜しみをするのは人によっては「ケチ」であり、人によっては「賢い選択」ということです。すでに現代では「どちらが正しい」ということは言えないようになっていて、どちらの言い分もわかるのです。「へそくり」を貯めようとする人にとっては、この突発的な飲み会というものは「負担」以外のなにものでもないでしょう。このような負担を強いられることで自分の計画が崩れてしまうのですから、できれば避けたいと考えるのではないでしょうか。それはそれで仕方のないことですし、ただ、それによって被る不利益も確かにあるのです。