月々の固定費を見直す
月々使用しているお金、消費しているお金を見なおしてみましょう。どのようなものにいくら支払っているのでしょうか。それは本当に必要なものでしょうか。少し考えてみましょう。
「へそくり」を作るということは収入を増やすということではありません。限りある資産、限りある収入をやりくりして「お金を残す」ということです。そして、残したお金は日々の管理、「予算」の中から除外して、「好きなことに使う」ということです。それによって得られるものの価値は人それぞれでしょう。それによって得られる体験で、さらにハリのある毎日の過ごすことができるようになるのであれば、それでいいのでしょう。ですが、実際家計のなにかが改善されたわけではないのです。
そのような蓄財では結局のところプラスマイナスゼロです。通常のやりくりでは得られなかった体験が得られるのはわかります。ただ、収支ではなにも変わらないのです。
「へそくり」として、普段の予算を節約できる胆力があるのであれば、次に考えるべきことがあります。
それは家計全体の予算削減です。会社でも同じことです。売上が伸び悩んでいる、あるいは売上が落ちているような会社では、まずはその時に浪費している「お金」を見直します。「経費の削減」というものです。「収支」とは、「入ってくるお金」と「出て行くお金」の「バランス」です。儲かれば儲かっただけ、事業を拡大する余力が出てきます。事業の拡大には、それだけの「投資」が必要です。「投資」とは、お金を浪費することです。短いスパンではそれは「赤字」であるはずです。ただ、長期的にみて、それをどれだけの期間で回収するのか、どれだけの期間で「黒字」に転換させるのかということを考えるのです。
ただ、それは儲かっている時の考え方であり、儲かっていないときにはそのような「投資」はできなくなるものです。「余力」がないのです。ですからそのような「投資」はまず控えます。さらには「今まで使っていたお金」にも手をいれます。そうすることで「お金の動く規模」というものは縮小してしまうのですが、「結果として残るお金」、つまり「利潤」を維持することができるのです。
一気に傾いた会社などでいわれる「リストラ」とは、そのようなことを指します。リストラといえば「人員の削減」がすぐにイメージとして湧いてくるかもしれませんが、本当はそうではありません。人員の削減だけがリストラなのではなく、「コスト」をカットすることがリストラなのです。「経営再建」というものです。
それを財務の最小単位である家計に反映してみるのです。「不必要な出費はないのか」ということです。不必要な出費、不必要な支払い。つまり「無駄遣い」です。娯楽のために使っていた予算を停止してはどうか、食費は適正か、そのようなことを考えてみればいいのです。そうすることで結果として収入が上がったことと同じような結果を得ることができるのではないでしょうか。