へそくりのため方

小遣いとへそくりの違いを考える

中には自分の稼ぎをすべて家計に注いで、その中から自分が使える「小遣い」として予算を割いてもらっている人もいるでしょう。専業主婦である妻に家計を預け、自分はただひたすら稼ぐというスタンスです。

子どもがいて、家も買って、家族を養いながら住宅ローンを返済し、そして将来のために蓄財するということはそう簡単なことではありません。簡単なことではないから毎日死に物狂いで働いて、家計を支えるために頑張るのです。誰もが「当たり前」だと思っているような一般的な家庭を維持するのも、難しいのが現実です。子ども育てるためにはいくら必要なのかもわかりませんし、将来は変わっているかもしれません。「今」は「これくらいあれば大丈夫だろう」と考えたとしても、「未来」はそうではないのかもしれません。

そのような中で生活費やローンを支払いながら蓄財するのです。これは「家計」という財務を担う人の「手腕」が問われることです。しかも、それは生活している限りずっと続くものです。その中から自分のために捻出された「小遣い」です。ただ無駄遣いできるだけの小遣いであればまだいいのですが、自分はそれで日々の必要なものを消費する必要があるのです。人によってその生活のレベルはマチマチでしょう。人によってどのようなものに価値をおいて、どのようなものにとうし、浪費、消費するのかはバラバラなのです。

そこから捻出する「へそくり」。「へそくり」はいわば家計という財務の「管理」から解放された資産です。自分の責任で使うことができる唯一のものであり、それが趣味嗜好品であれ、ただの無駄遣いであれ、「家計には打撃がない」ということが一番の強みです。そして一度家計の中では「支出した」はずの予算なので、「貯めた努力」が認められていいはずのお金なのです。

小遣いは家計の中から自分の生活のためにあてがわれたもの、「へそくり」はその中から自分の責任でプールしたものであるのです。ただ、その「へそくり」をプールするために普段よりも早いスパンで小遣いを請求したりすることはナンセンスでしょう。大切なのは家計に響かないという点です。家計に打撃を与えるような「へそくり」というものは、その「へそくり」をプールするために小遣いを「使い込んだ」と偽っていつもよりもハイスパンで予算を支給してもらうなどの方法です。これでは意味がありません。

要するに、自分の責任として自由に使うことができる予算を自分の責任で「貯める」ということです。小遣いは支給されるものであったとしても、その先で自分の意志と工夫で積み立てるもの、それが「へそくり」です。予算を支給している側、家計を管理している人にとってみれば、一定の支出があるだけで、それらがプールされているのか使われているのか、わからないけれども「家計」はどうにか維持しているという状態が望ましいのです。くれぐれも家族に迷惑をかけるような「へそくり」の作り方は避けましょう。

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